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次世代陸上養殖システムの可能性

  • 投稿カテゴリー:陸上養殖

車海老の養殖場では出荷が終わると、次シーズンに向けて砂の天日干しを行います。車海老も人間と同じようにキレイな環境を好むため、汚れたエリアには生息せず、汚れたエリアが増えてしまうと、必然的に生存競争が激しくなり歩留まりが落ちる、また大きく成長しないなどの問題が顕在化します。そのためシーズン中の底質の管理やシーズン後の還元作業は、車海老養殖事業者にとって重要な経営施策:作業工程となります。

この還元作業には、養殖事業者ごとにスタイルがありますが、重機を使用して砂地を掘り返したり、耕運機で攪拌したり、を繰り返して2か月前後、天日干しするのが近隣事業者の慣例のようです。ただ、時代とともに掛かるコストは増大しており、ナントカしていかなければ持続を脅かしてしまうレガシー環境の課題ともなっています。

ちなみに、私たちは2回掘り返す作業を基本として還元作業を行っています。

一方で、温暖化、海水温上昇、異常気象など自然環境が大きく変動、労働力が減り、さまざまなコスト増大要因が考えられる中で、車海老養殖を持続していく上で必要ではないか、と考え、地道に開発を続けている次世代養殖システムでは、育てることに注力したあまり、当初、収穫と還元作業のコトをあまり考えきれていなかったのですが(;^_^A

今回、水流を利用した還元作業を試みてみました。具体的にはタンクに海水を張る取水口にホースを繋ぎ、海水で砂地を攪拌する。1週間後にチェックしてみると砂はスッカリ綺麗になっていました♬ポンプを動かす電気代はかかりますが、重機は要らない+短期間に還元できる!これならレガシー環境が抱える問題を解決できそうです。

今シーズンから熊本高専・八代キャンパスの皆さんとの協創もスタートできそうなので、ローンチに向けてギヤチェンジできたら、と思っています。^^