前回、学習PFの事例として、雨天や曇天が続いた時に少し多めに電流を消費してしまうことでバッテリが切れ、期待するスピード感でAI開発を進められていないことを紹介しましたが、システムを見直し、省電力化を施した結果、その後は安定稼働し、順調に学習を進めることができています♬
今回は、そんな学習PFによる魚活性感知AIの開発状況をアップデートしたいと思います。
1月に学習PFをアップデートした後、約半年にわたり採取したデータをマイニングした結果をAI開発に協力いただいている田脇水産さんと一緒に吟味し、AI給餌の最初のターゲットである「低活性時に給餌を停止して無駄餌を減らす」仕組みのプロトタイプ開発に踏み切り、先日、楠森漁場のAI給餌環境をアップデートしました。
魚の活性は、漁場環境、魚種、魚齢、季節などによって、さまざま変化しますが、これから実際に低活性時に給餌を止めてみる比較試験を行い、その効果を田脇水産さんと一緒に見極めていきたいと思います。
実際の給餌停止制御は、これまで田脇水産さんでも3年にわたって使い続けていただいているReCotto-Aquaに対し、学習PF内に実装されている音AIが判定した結果を伝送することによって実現します。
これまで学習PFを活用した開発で“音AIが魚活性を感知できていそうだ”ということは、膨大な画像データとの照合等によって深川水産さん、田脇水産さんとも一定の理解&期待を示していただけていますので、引き続き時間は掛かるかと思いますが、比較試験の結果を着実にチェックしながら、次の納得レベルへと仕上げていきたいと考えています。