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底質環境の維持

  • 投稿カテゴリー:SDGs

車海老を養殖している環境では、池底に脱皮殻、排泄物、残餌など一定量の有機物が溜まり、この有機物を分解させる環境を維持させられないと酸欠や魚病を誘発してしまいます。そのため底質に溜まる有機物を分解してくれる微生物が活発に活動してくれる環境をつくることが車海老養殖にとっては最重要となり、私たちが養殖している環境でも水車を稼働させて酸素を池全体に融解させる伝統的な手法を採択しています。

特にリスクが高まる夜間、安定して酸素を供給することができていれば、底質に溜まる有機物の分解は相応に進み、養殖池も外海も良好な環境を維持させることができます。 今年で4シーズン目の実証養殖に取り組んでいますが、私たちの環境では毎シーズン養殖条件を変え、条件に対する変化をデータと結果(水揚げ量や個体の大きさ、排水後の底質状態など)で評価、シーズン≒データを重ねる毎に養殖における経営リスクを回避≒安定させる術を備えることができている、そんな手応えも最近ようやく感じています。そう簡単な世界ではないかもしれませんが(汗)

肝となる酸素量は、一般的にDOメータを使って測定しますが、市販されている手頃なハンディタイプのDOメータは、人が端末を操作して測定する必要があり、この仕組みでは昼夜連続した酸素量を把握することはできません。そこで私たちの環境ではプロトコルが公開されている海外製のDOセンサを調達してReCottoに接続。(゚∀゚)b

比較的安価な仕組みで全ての養殖池の状態を常時監視しています。この数字が見えていると、無用な心配から開放され、精神衛生を良好に保つことができるんデス♬

今シーズンは、今月で車海老の稚魚を池入れして5か月が経過しようとしていますが、キニナル夜間のDOも極端に低下した日は見受けられず、先日、水中カメラで底質をcheckした際も著しく汚れているエリアはなく、良好な状態を保つことができていました。長く車海老養殖をされている事業者さんは、定期的に潜水されて底質状態をシッカリcheckされていますが、私たちは、その技能を持ち合せていないため、気休め?!(;・∀・)の手段となる水中カメラを投入して、これを代替しています。

そんな酸素を安定供給していく今後の課題は、壊れ過ぎる水車のメンテナンス工数を減らすこと。日々のメンテナンスが行き届いていない面もあるのですが、それにしても壊れる壊れる…(–;)